異人たち映画口コミ感想レビュー評価のまとめ

2024年4月24日
バルト11(広島県)
13時からの回
映画をみるきっかけになったのは弟に勧められたため。
弟は大量に映画を見ているので、おもしろいと勧められたものは見るようにしている。また、水曜なので映画料金が安い日だった。

映画館のコンコースは混んでいた。コナンの映画のお客さんが多かった。
チケットはネットで事前に購入した。
2番スクリーンで鑑賞した。この映画館の中では小さいスクリーンだった。
塩味のポップコーンのLサイズとウーロン茶を購入した。

座席は後ろから2列目を選んだ。スクリーンは小さく感じた。込み具合は、座席が半分くらい埋まったような感じだった。だいたいのお客さんが一人で観に来ており、落ち着いた雰囲気だった。30代から50代くらいのお客さんが多かった印象。

「異人たち」は邦画の「異人たちとの夏」という作品のリメイクらしい。私は邦画の方もまったく知らず、なにも予習せず「異人たち」を鑑賞した。まったく問題なかったし、むしろ予習せず行ったのでラストの感動は増したと思う。
「異人たち」はほぼ登場人物は4人だけで、その4人の俳優の演技が素晴らしかった。特に主演の俳優と、その恋人役の俳優が素晴らしかった。ふたりとも過去に苦しい思いをしていて、少し影がある。しかし、恋人同士になって本当に幸せだということがすごく伝わった。お互いの心の傷を理解して、思いやりをもって優しく接し合う2人は、理想の恋人同士だった。
音楽もとてもよかった。ある時は登場人物のセクシャリティを表現したり、ある時は愛や罪悪感を表現するのにうまく音楽が使われていた。私は知らない曲ばかりだったが、映画を見終わったあとも検索して曲を聞いて、余韻に浸っている。
この作品は家族愛もテーマになっており、亡くなった主人公の両親が登場する。両親は主人公のことを本当に大切に思っているが、主人公のセクシャリティを理解しきれずすれ違ってしまう。しかし両親2人とも主人公を理解しようと努力して、主人公もそれを受け入れる。その過程が丁寧に描かれていて感動した。親子でも理解できない部分があるのはしょうがない。でもお互い思いやりをもって、まっすぐにコミュニケーションを取れば、親子の形は変わらずにいられるのではないか?ということが表現されていた。
主人公の恋人は両親や家族にゲイということをカミングアウトもしていて、理解されているはずだが、お互いがそこから踏み込まず、コミュニケーションがなくなっていたので、心に傷を負ってしまった。理解できなくても、責めたりせず相手の気持ちを話してもらうようにすれば、いつかは理解できるはずだとポジティブなメッセージを感じた。
この作品には印象的なクラブのシーンがあり、主人公がクラブの爆音の中、麻薬を接種してしまい、夢か現実かわからなくなる不思議な演出がある。これは映画館の音響によって見ている自分も没入感が味わえるので、ぜひ鋭牙館で見てほしい。最後は「そうだったのか!!」と思うこともあったので、私は映画館でもう一度答え合わせをしながら見ようと思う。さみしい展開もあるが、悪人が出てこなくて、心が優しくなるようないい作品だった。パンフレットも購入したが、リメイク元の邦画についても言及してあったので、そちらも鑑賞してみようと思う。

コメント